個人再生と自己破産の違い
さまざまな種類の債務整理がありますが、「個人再生」と「自己破産」の違いについて説明します。個人再生か、それとも自己破産かで迷っている人はぜひチェックしてください。
どのような方法で債務整理を行おうか悩んでいる人も要チェックです。
それぞれの特徴を知り、自分の状況に合った債務整理を選んでいきましょう。
●借金の減額
個人再生と自己破産の大きな違いは「借金の減額」です。
個人再生は借金の元本を大幅にカットでき、自己破産は借金をすべてゼロにすることができます。詳しく説明すると、自己破産はすべての財産を失う代わりに今まで借りてきた借金額を帳消しにしてくれる方法なのです。
一方、個人再生は借金はすべてゼロにはなりませんが、財産を失わずに借金の元本そのものを減額させることができます。
どのくらい減額できるのかは人それぞれです。個人再生の条件をきちんとクリアし、裁判所が認めてくれさえすれば大幅な元本カットも期待できるでしょう。
●財産の消失
マイホームやマイカーなど、自分の資産になるものをもっている人にぜひ確認しておいてほしいのが「財産の消失」があるかどうかです。個人再生は財産を失う必要はありません。
しかし、自己破産は借金を帳消しにする代わり、担保となるマイホームやマイカーなど自分たちの財産すべてを失うことになります。自分たちの家がなくなるかなくならないかの違いは大きなポイントになるのではないでしょうか。
財産の消失を避けたい人は自己破産以外の方法で債務整理を行わなければなりません。
自己破産をすると自分たちが住んでいた家そのものを失ってしまうので要注意です。
●就ける職業の制限
個人再生と自己破産の違いには「就ける職業の制限」も大きく関係しています。
自己破産は保険募集員、会社の役員、弁護士、税理士、警備員と信用性が大切になる職業に就けなくなります。しかし、個人再生はそのような職業の制限がまったくありません。
自己破産はそれほど大きなリスクを抱えており、世間から白い目で見られる可能性も高いでしょう。一般企業の役員として働いていた人が自己破産をすると再就職はかなりの確率でできません。
そのようなリスクも考えたうえで選んでいかなければならないのです。