任意整理の交渉で和解が出来ないケース
すべての人が任意整理がスムーズに進めるとは限りません。
任意整理は依頼主に代わり、弁護士や司法書士が金融機関と交渉を進めることになります。交渉次第では借金や金利の減額、毎月の返済額の減少、返済期間の延長などが認められるでしょう。
しかし、金融機関が認めない限り、和解が出来ないケースもあります。
では、任意整理の交渉で和解が出来ないケースとはどのようなケースなのでしょうか。
●一度も返済していないケース
任意整理の交渉で和解ができないケースはさまざまですが、その中のひとつを紹介します。
金融機関から100万円のお金を借りていたAさん。
Aさんは数年を見通しての返済計画を立てていましたが、毎月スムーズに返済できなくなり、一度も返済できないまま任意整理を弁護士に依頼しました。
しかし、弁護士が金融機関に交渉したところ任意整理が認められなかったのです。
このケースはかなりの確率で交渉が成立しないでしょう。
なぜなら、一度も返済しないまま任意整理を認めてしまうと金融機関はタダでお金を貸したことになるからです。黒字ではなく赤字になってしまいます。
一度も返済していない人はもちろん、返済期間が短かった人でも和解できない可能性が高いです。まだ3ヶ月も返済していないのに任意整理を依頼してもスムーズにいかないケースが多いため注意してくださいね。
●任意整理以外の方法を考慮する
任意整理を要求したところ、逆に一括請求をしてくる金融機関もあります。
大手銀行や消費者金融であればそれほど心配はありませんが、経営が悪化している金融機関には要注意です。経営が悪化しているということは高確率で利息カット、分割支払いは期待できないでしょう。
一括請求を要求する可能性が非常に高いため、依頼する弁護士・司法書士と慎重に話し合い、進めていかなければなりません。
もし、交渉に失敗した場合、任意整理以外の方法を考えなければならないでしょう。
任意整理のほかにも、自己破産、個人再生などが挙げられます。
任意整理の交渉で和解が出来ないのならほかの方法での債務整理も考えておいてください。